デジタル放送を受信するための基礎

札幌のアンテナ工事業者

基礎知識

BS・CSアンテナは、BS(放送衛星)とCS(通信衛星)を受信するアンテナです。BSは、周波数が高くコンバータで周波数を変換しています。地デジ放送が正常受信するかを調べるには、信号の強度(dB)と信号の品質(MER・BER)の3要素をチェッカーを使用して判断することになります。

★受信強度、レベル(dB)
アンテナ素子で捉えた電波の受信レベルは、地デジ1チャンネル単位の帯域の総電力を測定し、電圧値(dBμV)にしたものでレベルチェッカーで計測します。国内の地上デジタル放送は34dBμV以上から視聴可能とされています。しかし、電波は天候や季節などの環境要因により変動することがありますので、望ましい受信レベルは46dB以上といわれています。受信レベルは、46dB以上が標準値となります。
(重要)室内のテレビ側では、電波損失を加味して34dBに6dBを加算した40dB以上が目安となりますが、集合住宅の場合には、同時に視聴されると電波レベルが減損するので末端世帯で視聴するためにに更に加算する必要がでてきます。

★MER(変調誤差比)
MERは、デジタル信号の変調誤差比の意味で、地デジは、0と1のデジタル信号を電波に乗せて伝達しデジタル信号を64種類の変調(振幅・位相)で伝達しています。MERは放送局から送信された変調と実際の変調との差を数値に表したものとなります。

★BER(ビットエラーレート)
BERは、0と1からなるデジタル信号が誤って受信しているかを表しています。すなわち、値が小さい方が電波の質が良いということになります。

デジタル放送とアナログ放送の違い

デジタル放送とアナログ放送は、放送信号の伝送方式が異なるため、その違いがあります。

●信号形式: アナログ放送は連続的な電波を使用して音声や映像を伝送します。一方、デジタル放送はデジタル信号を使用し、音声や映像をビットの集まりとして伝送します。
●音質と画質: デジタル放送は高品質な音声と画像を提供します。アナログ放送では、信号の劣化やノイズにより音声や画像が劣化することがありますが、デジタル放送は伝送過程でのノイズや劣化が少なく、よりクリアな音声と鮮明な画像を提供します。
●多チャンネル伝送: デジタル放送では、同じ周波数帯域で複数のチャンネルを伝送することができます。これにより、多くのチャンネルを提供することが可能となります。一方、アナログ放送では、1つの周波数帯域には1つのチャンネルしか伝送できません。
●地上波と衛星波: デジタル放送は地上波と衛星波の両方で提供されています。アナログ放送は主に地上波で提供されていましたが、デジタル化に伴い、衛星波でもデジタル放送が行われるようになりました。
●受信方式: デジタル放送はデジタルチューナーを搭載した受信機で受信する必要があります。一方、アナログ放送はアナログチューナーを搭載した受信機で受信することができます。

デジタル放送はアナログ放送に比べて効率的な伝送や高品質な音声・画像を提供するため、多くの国で移行が進められています。しかし、アナログ放送が終了してデジタル放送に完全に移行する前に、アナログ放送対応の受信機やテレビをデジタル放送対応に切り替える必要があります。